スキンサイエンス
ハリとは
肌のハリとは???? 弾むようなハリは、若々しい印象を与えます。肌のハリについて知り、ハリを維持する方法について学びましょう。
赤ちゃんの肌が、人生のうちで最も美しいと言われるのはなぜか、考えたことがありますか? 人間の肌は、生まれたばかりの時が一番コラーゲン量が多く、みずみずしくしなやかでハリがあるのです。ハリは、健康的で美しい素肌に欠かせない要素のひとつです。肌に弾むようなハリがあれば、手でつまんだり、伸ばしたりしても、手を離すとすぐ元に戻ります。しかし、年齢を重ねるにつれて、ハリは急速に衰えていきます。
ハリのある肌をつくる要素とは?
肌のハリを構成する主成分は、2つの構造タンパク質(コラーゲンとエラスチン)です。
- コラーゲン
コラーゲンは、体内のタンパク質の約30%を占めています。肌のコラーゲン量が多ければ、みずみずしくしなやかな肌になります。肌のコラーゲン量は20代が最も多く、年齢を重ねるにつれ減少します。
- エラスチン
真皮層に存在するエラスチンは、弾力性のあるたんぱく質です。「弾力繊維」とも呼ばれ、輪ゴムのように肌の伸縮を元に戻す働きがあり、弾むような肌をつくります。
ハリの衰えのサインは?
ハリの衰えの最初のサインは目元の小じわです。また、目元や顎、首などがなんとなくたるんできたと感じるかもしれません。肌のハリを確かめるには、頰を軽くつまんで離してみてください。ハリのある肌なら、つまんだ手を離したときに、弾むようにすぐに元に戻るはずです。
たるみの原因は?
肌のたるみには、主に5つの原因があります。どの原因も、コラーゲンとエラスチンに影響しています。
- 年齢
残念ながら、加齢とともに、肌のコラーゲン量は自然に減少していきます。コラーゲン量は、20代から毎年少しずつ減少していきます。
同時に、体内のエラスチンの量も減少するため、肌から弾力が失われ、しわやたるみが増えていきます。
- 日光のダメージ
お肌にSPFは必須です。肌のエイジングの80%は、長期的な紫外線の影響が主な原因です。特に紫外線A波は、コラーゲンやエラスチンの減少を促進し、肌細胞が損なわれるだけでなく、がんの原因ともなるフリーラジカルの生成を引き起こします。
- 糖化
甘いものを控えた方がいい理由は、ここにあります。血糖値が高くなると、たんぱく質との化学反応が起こり、終末糖化産物(AGE)が生成されます。コラーゲンとエラスチンは糖化に弱く、すぐに弾力性が失われて硬くなってしまうのです。その結果、肌本来の構造が崩れてしまいます。さらに、イン・ビトロ(試験管)試験では、新しいコラーゲンやエラスチンの生成が妨げられる場合もあることが明らかになっています。
- 水分不足
人間の体の60%以上は水分でできています。うるおいたっぷりの肌が健康的でふっくらとしているのはそのためです。肌は体の中でも最大の臓器。肌を構成する無数の細胞は、水分が充足することにより、従来の働きを発揮することができます。水は、1日に8杯は飲むようにしましょう。
肌のハリの衰えを防ぐコツ
肌のハリの衰えは、自然な老化プロセスです。しかし、そのプロセスの進行を抑えるためのコツがいくつかあります。
- 毎日保湿を欠かさない
ペプチドやビタミン B3誘導体を含む美容液や化粧水をスキンケアに取り入れて、うるおいを与え、弾むようなハリを保ちましょう。
- 日焼け止めを塗る
いつ、どこでも紫外線から肌を守りましょう。屋外で活動しなくても、軽い日焼け止めを塗り、紫外線のダメージを予防してください。
- たっぷりと水分補給
水は、肌本来の働きを高めてくれます。1日にグラス8杯程度を目安に、体内からもうるおいを補給しましょう。
- しっかりと睡眠をとる
睡眠は、日中で受けたストレスやダメージから肌が回復するための大切な時間。毎晩8時間は寝るようにして、肌の回復を促しましょう。
ご存知でしたか?
ハリの衰えは、小じわやシワの根本原因です。